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Scrapbox Drinkup「Self-made Keyboard Edition」イベントレポート

2019年2月14日

Scrapbox Drinkupは、Nota Inc.が主催するScrapboxユーザーのためのイベント。ScrapboxユーザーやScrapboxに興味を持つ人と開発者や有識者がカジュアルに情報交換することを目的として月1程度で行なっています。

2019年の1月24日(木)に開催した「Self-made Keyboard Edition」のメインテーマは、「自作キーボード」!日本の自作キーボード好きが集まって情報交換を行うDiscord server「Self-Made Keyboards in Japan 」を開設したBiacco42さんと、同チャットのWiki機能をScrapboxで開設したhtomineさんのお二人に、自作キーボードの楽しさについてやScrapboxについてお話いただきました。

ゲスト登壇者プロフィール

Biacco42

Self-Made Keyboards in Japan Discord server 開設者兼管理人
自作キーボード歴約○ 2 年

代表作は「Ergo42」

自作キーボードの知見をまとめた本 KbD シリーズも出版している
Ergo42 の ver. 3 にあたる Ergo42 Towel 他、KbD シリーズを秋葉原にある自作キーボードショップ遊舎工房で販売中。
https://scrapbox.io/self-made-kbds-ja/biacco42

htomine

Self-Made Keyboards in Japan Scrapbox 開設者兼管理人

自作キーボード歴 約1年。これまでに組み上げたキーボードキットは8台。さまざまなイベントに参加したり、自宅で自作キーボードを作る会を開いたりと、精力的に活動している

本業はデザイナー

会場には参加者自慢の自作キーボードがズラリ

約20名の自作キーボード好きが参加した今回のイベント。会場の一角には参加者が持ち寄った自作キーボードがズラリ。まずはその素晴らしい作品たちをお見せしましょう。

上: Fortitude60 下: ErgoDash

Ergo42

Lily58

Corne Keyboard a.k.a. crkbd

Zinc

Iris

Helix Pico

KBDfans new super 72 switches tester all in one

Plaid // Through Hole

HHKB JP Split Space Bar

Helix

Mini Axe (箱組ケース)

Switch42 と 3D プリントキーキャップ (@zk_phi)

自作キーボードを前に、制作の秘話や失敗談、こだわりのポイントなど、話に花を咲かせる参加者たち。恵比寿の小さな会場は自作キーボードに対する愛情で溢れかえっています!

biacco42「なぜ自作キーボードなのか」

日本における自作キーボード界隈の重要人物として知られるBiacco42さん。自身が立ち上げたチャットグループ「Self-Made Keyboards in Japan Discord server」は、2017年の11月にわずか20人でスタートしてから現在(2019年1月時点)では1000人を超えるまでに成長しました。

Biacco42さんは、自作キーボードについて「What(自作キーボードとはどんなものか)」や「How(自作キーボードはどうやって作るのか)」は色々なところで語られているのに対して、「Why(なぜ自作キーボードを作るのか)」が語られていないと話し、ご本人が考える“Why”をお話くださいました。

Biacco42「なぜ自作キーボードを作るか…それは、かっこいいから!(笑)周りからは『自作キーボードを使うと早く打鍵できるの?』とか、具体的なメリットなどを聞かれますが、自作キーボードのたのしみは機能性だけではなく自作キーボードをつくって使ってカスタマイズする “体験そのもの”。 あまり難しく考えず“ガンプラ”を作る感覚でいいと思います。」

Biacco42「改めて自作キーボードの魅力を考えてみると、それは万年筆に似ているような気がします。万年筆が日々使いながらペン先を変えたりインクを変えたり、自分が使いやすいように、そして自分の好みになるように少しずつ変えていくことができるのと同じように、自作キーボードも配列やスイッチやキーキャップを変えることでより使いやすく、自分好みに仕上げていけます。それってすごく“プリミティブなエンジニアリング”で、簡単に改善が実感できる楽しさを味わえます。」

htomine「自作キーボードとScrapbox」

2018年に日本で自作キーボードブームに火がつき、自作キーボードを扱っていたオンラインショップ「遊舎工房」は秋葉原にリアル店舗をオープンして連日盛況。そんな中、htomineさんも急激に自作キーボードにハマっていきました。さらにはキーボードを作るだけでなく、Self-Made Keyboards in Japan Scrapboxを立ち上げるまでに。今では50人のメンバーが参加してページを更新しています。

htomine「自作キーボードはもともと海外で流行し始めたので、例えば気になるパーツについてネットで検索しても英語のドキュメントばかりが出てくる状態でした出てきてしまいます。Scrapboxを立ち上げてから、短期間で300ページもの情報が書き込まれ、大抵の専門用語が検索でヒットするようになりました。Scrapboxは日本における自作キーボードブームの厚みを支えていると言って良いと思います。」

ますます盛り上がる自作キーボードとScrapbox!

お二人によるセッショントークの後はLT大会!飛び入りで参加してくださる方もいらっしゃり、大盛り上がりのうちにイベントは終了しました。

自作キーボードもScrapboxも進化し続ける2019年。

その期待感を高める一夜となりました!

( 文・写真 下條信吾)